そのほかに2: その疾患分野の専門家との会議に参加や論文の執筆

薬は疾患に効果があり、安全に使うことができると示されれば承認されますが、承認取得に必要不可欠な臨床試験だけでは、マーケティング上他社との競合性に欠ける場合があります。
たとえば、この薬はどうしてその疾患に効果があるのか、どのように効果を示すのかというのを探求する試験をMechanism of Action Studyと言います。
私たちも第3相試験と並行してMOA試験を行いたいと思っています。
そこでインターンには私が大まかにデザインしたMOA試験の計画書概要を書いてもらいました。
そしてそれをもとに、その疾患の専門家の医師、研究者とのウェブ会議に参加してもらいました。
専門家との会議の前には計画書概要のサマリー、実験デザインの根拠となる様々な仮説をまとめたスライドなどの作成も手伝ってもらいました。
仮説を立てるために必要な文献検索をして、その文献の内容をまとめてもらいました。
また、取得したサンプルからRNAを取り出し、RT-PCRで解析してくれる検査会社に治験用のサンプルの取り扱いをしてもらえるか聞いてみたり、そういった電話会議にも参加してもらいました。

第2相試験の結果報告書について先に述べましたが、結果報告書とほぼ同時に学術ジャーナルへの投稿もできるように、メディカルライターに論文の執筆もお願いしました。
第3相試験の患者リクルート中にその論文がオンライン掲載されれば、リクルート促進効果があると考えるからです。
クリニカルチームは、そのドラフトをレビューし、2,3回メディカルライターとの間で行ったりきたりメールのやり取りをしますが、彼女にはチームのレビューコメントを取りまとめる仕事もしてもらいました。
論文だけでなく、あちこちの学会発表のための抄録を書いてはレビューし、演題提出にもかかわってもらいました。

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