MAの歩き方(その1)

皆さん、DDCPのMDコミュニティにようこそ!DDCP理事の玉田です。DDCPが昨年行った、製薬企業入職5年以内の医師を対象にしたアンケート調査1)では、製薬MDの多くが入職に際して、組織的な事柄(組織構造、業務プロセス、意思決定プロセス、評価制度など)を理解・適応していく事に戸惑いがあることが示されました。この記事では企業という組織に対する製薬MDの理解を助けるため、企業の成り立ちについて解説します。 (1)企業の設立趣旨・事業内容 大体どの企業も定款というものがあり、設立の趣旨と事業内容が規定されています。企業が何を目指してビジネスを営んでいるかどうかは、例えば米国であれば企業が当局(米証券取引委員会)に毎年提出するForm10Kと呼ばれる年次報告書を見ると明確にわかります。例えば最近COVID19ワクチンで益々存在感が高まっている、Pfizerの2020年度のForm10Kを見ると、以下の様な記載があります。 Pfizer …
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MAの歩き方(その2)

前回では企業には明確な設立趣旨と存在意義がある事を示しました。企業の存在意義は3年や5年でクルクル変わることは無くて、これだけ世の中の変化が激しくなっても10年くらいは文言は大体同じです。劇的に変わるのは大規模合併や大型製品の特許切れで、企業の事業ポートフォリオ(事業の組み合わせ、製品の構成という意味合いです。なんかカッコイイ響きがあるので、戦略コンサルとかが「ポートフォリオ」という言葉をよく使います)が大きく変わる時です。今回は「ビジョン」について解説します。 (3)ビジョンについて 多くの企業では「存在意義(ミッション)」の下位概念で「成功の姿(ビジョン)」というものを規定しています。以前は比較的わかりやすく「存在意義」と「成功の姿」を分けて記載していた場合が多かったのですが、最近では両者を統合した形でメッセージを発信しているケースが増えています。それでも「存在意義」と「成功の姿」という切り口で企業が発信するメッセージを読み解くと、経営層が何を考えているのかが見えてくるでしょう。このようなメッセージはややもすると、「机上の空論」「現実を知らない偉い人のたわごと」「一社員である自分には関係ない」と取られる事は多いのですが、実は企業の意思決定に強烈な影響を与える場合が多いです。私が以前勤務していた会社で経験した事例では、新薬Xの第三相試験が終わって当局に申請するかどうかの判断をする会議(よくガバナンス会議といわれます)での出来事でした。会社は「ホントに凄い革新的な薬しかださない!Mee …
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