あいさつ

医師のキャリアの多様化と医薬品開発

~医薬品開発能力促進機構
(The Institute of Drug Development Career Promotion: DDCP)へようこそ~

DDCP代表理事 芹生 卓

 医薬品開発には長い時間と膨大なコストがかかる事は幅広く認識されており、製薬企業は規制当局・患者団体・アカデミアと協業し、優れた医薬品を必要とされる患者さんになるべく早く届けるべく日々研究開発に勤しんでいます。
一方で、これまで治療法のなかった難しい疾患が新たな医薬品開発のターゲットになり、研究開発の難易度は上がっています。
 また医学・生命科学、デジタル技術の進歩によって新しい知見が増えるに従い、医薬品開発は、従来の低分子化合物からモノクローナル抗体、組み換えタンパク、ペプチド、核酸、細胞、遺伝子、医療機器とのコンビネーション製品など新しい技術やアイデアが製品化されて、より複雑化しているため、更なる専門性の深化と医薬品開発プロセスの効率化が要求されます。

 私たち医薬品開発能力促進機構(以下DDCP)は「医薬品開発にもっと医師の視点を」を合言葉に2019年に設立されました。
 より複雑で巨大化する医薬品開発において、医学を学び、患者さんを実際に診療した経験のある医師の視点が医薬品開発のあらゆる過程で活かされることは、医薬品が安全かつ効果的に患者さんに使用される為に必須であるとDDCPは考えています。
 一方で、アカデミアや医療機関から医師が製薬企業に転職した際には、巨大で複雑な製薬ビジネスの場においてなかなか実力を発揮できない場合があるのも事実です。
 私たちはもっと多くの医師の方々に医薬品開発のことを知っていただきたい、製薬企業で活躍する意義を考えて頂きたい、そういう方々をいろいろな側面からサポートしたいという思いからDDCPを立ち上げました。

 一昔前に比べると医師のキャリアも多様化しているといわれます。
その一つとして企業で働くという選択肢も少しずつですが認知されるようになってきました。  
 しかし殆どの医師の方からすれば、製薬企業やそれに関連する業界で働いている医師というのは、日々どういう事をしているのか想像がつかないものです。

 製薬企業で働くことがすべての医師に向いているわけではありませんが、DDCPはそこで能力を発揮する道しるべを指し示し、キャリアチェンジのハードルを低くするお手伝いをすることができます。
 製薬企業で働くことで、自分の中に隠れていたビジネスセンスに気づき、それを活かす機会に恵まれた医師の方も多くいます。
 製薬企業の様々な部門で成果を上げ、役員として経営を担う医師も増えてきました。
 さらには医療機器や製薬関連企業にも活躍の場が広がっています。
 私たちは製薬企業における医薬品開発に興味を持つ医師を増やし、医師の視点を医薬品開発に反映し、日本の医療により多く、より早く新しい治療の選択肢を生み出していきたいと考えています。
 そして同時に医薬品開発やその適正使用推進、安全対策等の分野で、グローバルに活躍する医師を育てていきたいという目標を持っています。
 医師の方からのお問い合わせだけでなく、製薬企業や医療機器、製薬関連企業各社、大学や研究機関等からのお問い合わせも歓迎しています。
 さあ、共に学び、共に成長しましょう。

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