MAの歩き方(その8)

組織における「ソフトの4S」とは

前回は「システム」についてお話ししましたが、今回は「ソフトの4S」について解説します。

「ソフトの4S」は以下の4つで構成されます。

Shared Value:共通の価値観
Staff :人材
Skills :能力
Style :組織風土・経営スタイル

これらの「ソフトの4S」は、人の価値観と感情が絡んでいるため構築に時間がかかり、「ハードの3S」みたいにコンサルに外注する事も難しいです。

Shared Value
「共有の価値観」
先の記事で、組織には「ミッション」「ビジョン」「バリュー(価値観や行動規範)」があると記載しましたが、共通の価値観とは正に「バリュー」が組織全体に浸透し、社員それぞれが同じような価値観を共有している状態と言えます。
 組織における判断は往々にして複雑な背景からなされる事が多く、局所的に見れば「バリュー」に従っている判断が大局的には「バリュー」に必ずしも沿っていない可能性もあります。その逆もしかりです。
 従って価値観の共有化には時間がかかり、たびたび価値観を揺さぶられるような事件も発生しますので、その過程は長くて難しいものとなります。
 皆さんが将来組織をマネージする立場になると、多様性を確保しつつも、重要な基本的な価値観ではメンバーが同じ思いを共有する状態を目指すことになるでしょう。


Staff
「人材」
これはメンバーの採用戦略・計画、人材育成の方針、人材ポートフォリオ(専門家〇割、ジェネラリスト△割、専門性をもちつつもジェネラルな人◇割みたいなイメージです)などが該当します。


Skills
「能力」
これはテクニカルな専門性はもちろんの事、人や組織のマネジメント能力なども含めた組織全体の能力を指します。
 専門家ばかりでは組織が回りませんので、「人材」と並行して考える必要があります。


Style
「スタイル」
これは価値観ほどではありませんが、組織の雰囲気に近いイメージです。
 非常に慎重で分析的であって、直ぐには判断したくないスタイルとか、いけいけドンドンでスピード重視で時々判断を間違えるスタイルとか、組織のヒエラルキーや縄張り意識が強めで「自分のシマ」に誰かが近づいたり、意見すると軋轢が生じるスタイルなどなど、沢山のスタイルがあります。
 もちろんオープンでフラットで活気に満ちたスタイルもあり得ます。
これも構成する人々の特性に大きく影響されますので、ソフトの4Sは相当に相互依存的であります。

皆さんが将来組織をマネージする場合であっても、直近でなにか業務が上手く行っていないのでその原因を探る場合でも、「ソフトの4S」は汎用性の高いフレームワークですので、頭の中に入れておくと問題解決能力は相当に高まります。

これで「ソフトの4S」の項は終わりです。

続きはDDCP会員にのみ公開