製薬企業所属の医師だからこそできる患者さんへの貢献のありかた―製薬企業の社員(non-MD)からの視点②-4
その四:企業内医師(MD)との協業で得たもの
規制要件と前例に判断根拠を求めることの多い薬事担当者(私)にとっては、チャレンジを受けることも多かったです。海外では認められることがなぜ日本では認められないのか、根本に立ち返って見つめ直すことが求められました。その中で、ロジックを組み立て、エビデンスをもとにチャレンジすれば、理にかなわない規制要件は変えることができるという経験ができました。臨床現場を知っている医師の方たちにとって必要で安全に使用できるものであれば、医療の現場に提供すべきなのです。
また、その医師の方たちは、総じて視野が広く、海外での経験も積んでおり、海外の開発リーダーをはじめとするマネージメントレベルの方たちに対して、日本のマーケットとしての重要性、医学的水準・開発・審査レベルの高さをアピールしていただけました。
医師の方たちは、命を守る仕事に耐えるために鍛え抜かれており、ちょっとやそっとではめげない、タフで楽天的な方が多い印象です。強い推進力を感じました。